2023年1月29日日曜日

ダンボールとゴミの山


 歯医者ってほとんどの場合、ゆっくり話す機会ってないんじゃないでしょうか?


別に短時間でパパッと終わればそれでよしと思っていたら、別にいいんですけど。


治療は基本的には元に戻せないので、何をどうするべきかという作戦会議がとても大事です。


選択肢が他にないのであれば、やるかやらないか。ただそれだけ。


選択肢があるなら

何がいいのか、メリットだけではなくデメリットはないのか?

今やるべきなのか、いつかやればいいものなのか?


話出すと色々あるんですよね。


ということで、少人数で、比較的しっかり時間を確保して治療するには、じっくり話ができる空間も必要だと思って、設計の先生にお話したところ、こんなカウンセリングルームに仕上がりました。


とはいえなんですが、材料だの小機械などが、どんどん搬入されるのであまり散らかってないうちに、カウンセリングルームを写真に収めました。


その後は、次々に↓



こんな感じで。

ダンボールを空け

畳み

収納して

ゴミ捨てる


永遠とこの繰り返しです。

本日なんとか、収まりました・・・・。

2023年1月25日水曜日

寒波と大雪と機械の搬入と

 


姫路市では昨日の夕方から風と雪がはじまりました。

寒波がくると言われていましたが、これほどとは・・・。


一晩で珍しく10cmは積りました。


今日は医院の大型機器の搬入があります。きっと遅れるだろうな・・・と思いつつ、


今朝は

高速道路が通行止め

電車は軒並み運休


やれやれです。

朝から時間調整をこまめにしながら、10時開始予定が13時にスタート


なんとかなりそうです。


6時に出社した業者さんの到着まで

一番早くて6時間半

二番目は9時間

最後の一人は11時間(睡眠時間より長い・・・)


到着順からさっそく作業開始

下準備して

待ち

打ち合わせして

待ち



20時30分頃

ようやく一段落着きました。


モニターの位置はたいてい目線より上に設置しますが、首に負担をかけないように低めに設置


この高さにモニター設置するのはどうも珍しいらしいです。

(たぶん)見やすいと思いますが、運用しながら変更してもよいかもです。


寒波のおかげで一同苦労しましたが、

きっと機械も期待に答えてくれるでしょう。

2023年1月9日月曜日

顎の痛みの対処2

 

Ulrike LeoneによるPixabayからの画像


年始早々から色々な方にお会いしています。


僕は栄養に興味があって、栄養で何か改善するものがないのか?ということをライフワークにしているくらいです。


ただし、栄養だけが全てであるとは思っていません。


口も歯も顎も歯科領域で扱いますが、これは身体のごく一部のことであって、幹となるところが整えることで我々の領域が支えられているといっても過言ではありません。


骨格の歪みを是正して姿勢が改善される
筋肉の本来の動きが正される
そして、正しく呼吸できることになることで


本来ある姿に戻っていく。


そうすれば、顎の痛みも噛み合わせにも良い影響があるはずです。

こうやって根本的なことを整えると、思いがけず良い結果が生まれるもの。



骨格の土台は”骨盤”であり、すべてを支える基礎を整えて、全身へ

というコンセプトをお持ちの「中崎先生」とコラボ決定




ご興味ある方はお繋ぎいたします。




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顎の痛みの対処

 

KrisによるPixabayからの画像



顎関節に関しては、特に得意としていないですが顎関節の痛みなどの症状の方には時々出会います。

いわゆる”顎関節症”です。


「顎関節症は,顎関節や咀嚼筋の疼痛,顎関節雑音,開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする障害の包括的診断名である。」(顎関節症治療の指針2020より引用)

痛みが主な訴えになることが多く、関節の痛みや筋肉の痛みが最も多いように感じます。

そして、

「顎関節症の病因 顎関節症の発症メカニズムは不明なことが多い。」
(顎関節症治療の指針2020より引用)

とされながらも、考えられうる原因を要約すると

・筋肉の緊張(ストレスによる)
・関節や筋肉の酷使(歯ぎしりや食いしばりによる)

となる。

顎関節・筋肉の痛みを解除するとしたら、その原因となるものを排除するというのが基本でしょう。


顎関節の痛みでこられた中で印象に残る方がいました。
パチンコ店勤務の女性です。


・持ち場が異常に寒くて、いつも凍えている。
・お客様とのトラブル
・従業員間のトラブル
・取り合ってくれない上司

こちらが黙って聞いていると、この話はいつ終わるのか?と思うほど、次々と訴えが溢れ出してくる。


こんなやり取りを数回繰り返しているうちに、僕はある提案をしました。

「その職場を辞めてみたらどうですか?」


仕事を辞めると収入がなくなるのは、致し方ないが、職を変えれば、それは一時的なもので済むでしょう。職場の環境で良いことは一つも無さそうですし、留まらなければいけない相当な理由がなければ他に仕事を求めてもよいはずです。


次に会った彼女は仕事を辞めていました。

そうしたら、顎の痛みはすっかり無くなったとのこと。


「顎関節症は,う蝕,歯周病にならぶ第三の歯科疾患ともいわれ,学校歯科検診にも取 り入れられている」(顎関節帳治療の指針2020より引用)

こうやって病気の増加の危機感を煽るのは、高血圧・脂質異常・糖尿病etcが増えています!と訴える構図にかなり似ていて、あまり好きじゃないです。

とはいえ、ストレスによる顎の痛みには

”ストレスの対処やストレスの排除”

がまず必要なわけです。



だとするならば、

学校歯科検診の取り入れて
歯科医院を受診し

はたしてストレスの対処ができるようになるのか?

ということならなければ、根本的な解決にはなりません。



後日談ですが、彼女はどういう理由か、元の職場に復帰しました。

そして、また顎が痛むとのことです。



どうやら、根本的な問題は

彼女の自身の内面の深いところにあるでしょう。




歯科医師でなくても顎の痛みに対処できるかもしれません。

いやむしろ、こういった場合は、歯科医師でない方がいいかもしれません。





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2023年1月7日土曜日

ノリでやった巻き爪治療


 歯科の材料は日進月歩で進化しています。昔を思い出すと随分便利なアイテムが増えたと思います。しかしながら、臨床は応用の連続。歯科医をやっていると、なんとなくですが手先が器用になっていくんじゃないかなと感じます(もともと器用でない人でも)。


ある日、皮膚科の先生から

「巻き爪治療してくれないか?」

というオファーがありました。


「やったことないですけど・・・・」というのが正直なところ。


それより、なんでこちらにオファーがあるのか?

【巻き爪】【歯科材料】【矯正】【ワイヤー】みたいなワードで検索すると・・・


やってる人はいるらしい。



切っても、トリミングしても巻いてくる爪で痛い


その巻いているところを、ワイヤーで矯正しつつ、透明のレジンで固定と補強


徐々に爪は伸びてくるので


バリを取ったり、伸びた爪を丁寧にトリミング


そして、待つこと4か月

巻き爪解消!


手持ちのアイテムをいかに上手に利用するか?

常に考えさせられます。



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2023年1月5日木曜日

失うものを最小限にしたい


 人の不幸を喜んでいるわけではないんですが、折れた歯をいかにキレイに治すのか、天然の歯をいかに残すのか、神経はなるべく取らないように生体の治癒能力を邪魔しないようにするか・・・と色々考えていると、こういったケースに出会います。


顔面強打で歯がポッキリと折れてしまった。

しかも、折れた歯の隣(写真 折れた歯の左隣り)は歯の位置がズレてしまっている。


折れた歯の神経は完全にむき出しになって、しばらく時間が経過していたので神経は取りました。そして、不幸中の幸いだったのが、「折れた破片を回収した」ということでしょうか。


これを使わない手はありません。


慎重かつ丁寧に根管治療(神経を取る処置)を行い、折れた破片を特別な処理をして、折れたところにピッタリ合うように接着させています。


一方、ズレてしまった隣の歯


たいてい、この時点で「神経をとりましょう」となる。


しかし、神経の反応を調べてみると「なんとなく感じる」とのこと。


歯はズレてしまったけど、神経や血管はすべて断裂していないという判断をしました。


そこでひたすら慎重に待機して”5年後”


神経はにぶいものの、きちんと反応するし、折れた歯の接着はまったく問題なし。


神経取って、キレイなセラミックという選択肢もありますが、


やはり天然の歯の方がキレイですし、なにより本人にあっています(当たり前ですが、本人のものなので・・・)。


・なるべく生体に優しく

・天然の色調や歯の損失を最小限に

・治療介入で治癒を邪魔しない(あえて何もしない)


知識と技術を総動員して、これを達成したいものです。



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Transient Apical Breakdownという現象


 

歯をぶつける

神経に外力が加わってダメージがある

歯が変色する


神経が断裂せずに、少しでもつながっていたら

”元に戻る可能性がある”

ということを考えさせられます。


だから、安易に神経をとってはいけない。

神経をとるのはやむを得ない時だけにしたい。



この写真は「transient apical breakdown」という現象です。

(おそらくこれを観察した歯科医師は一握りしかいないと思います。すぐに神経取ってしまうので)


通常なら20歳以下の年齢なら、この現象が起こると言われていますが、40歳近くの方でも起こるってケースに出会いました。


20歳以下なら、そっとしておいて待機しながら観察する選択を(普通は)します。

20歳を超えていたら、待機しても「意味がない」となりがちです。


若い子のように回復は早くはないですが、歯の中の神経と血管が繋がって、血流がある限り、ゆっくりでも身体は治そうと反応します。


待ってみるのも、一つの選択肢かなと思います。

生体の治癒の力を邪魔せずに応援したいものです。



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2023年1月4日水曜日

歯は極力削らない方がキレイに治せる


 顔をぶつけて歯がグラグラしている。

血も出ている。


よくある治療は、とりあえずグラグラしているところを固定して、神経をとって、土台をたてて(歯を思い切り削る)、最後に(白いので)被せましょうとなる。


こういっては元も子もないかもしれませんが、


”天然の歯が一番美しい”


のは間違いありません。


人工のものは、どんなに頑張っても、なんとなく人工な感じが残ってしまいます。


若くて、歯がキレイで、これからまだまだ人生長いのに・・・

外傷で歯がグラグラとはいえ、まだ被せるのは早い。


前歯を強く打ち付けてしまったので、どうやら歯がもとの位置から逸脱して沈み込んでしまったようです。


・それを本来あったところ(と思われる場所)に戻しつつ固定する

・神経はさすがに取らざるを得ないので、エラーのないようにする

・神経の管はたいてい曲がっているので、曲がったなりに形態を整える

・神経は歯の裏側から取りますが、取った跡も目立たないように修復する



の結果が、この写真です。


グラグラしていた歯もきちんと固定すれば、ほぼ元通りになります。


外傷やケガと言えば、「口腔外科」と思いがちです。

たしかに骨折や整復は口腔外科が強いかもしれません。


でも、歯自体の治癒能力を引き出し、かつ審美的に治療できるのは「一般歯科」の方が強い。


被せるのと

天然の歯を極力残すのとでは


全く違った結果になります。




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本年の最後の診療を終えて

ウインデンタルオフィスの中田です。 当ブログを読んでいただきありがとうございます。  お陰様で昨日の12月30日で本年の診療を無事終了いたしました。  開設してから1年弱ですが、予想や期待通りではないことの方が圧倒的に多かったです。  しかしながら、嬉しい予想外も多々ありました!...