ラバーダム防湿は写真のように、クランプという器具とシートを用いて、治療する歯を隔離させる方法です。
こうすることで、
口の中と治療する歯
が隔てられるので
治療する箇所がはっきり明示され、唾液が入ってくることもなく、舌が治療に邪魔になることもない。
受ける側にとっては、口を開けている時間が長くなったりはしますが、治療の精度が上がるので、”結果”として返ってくることが、ラバーダム防湿なしよりも圧倒的に多い。
少なくともデメリットは見当たりません。
虫歯治療の基礎を作ったGV.Black先生の頃から、ラバーダム防湿は実践されています。
ちなみにGV.Black先生が活躍した時代、日本は幕末から明治初期の頃と重なります。
明治時代から存在し、未だに残っている治療の一つのステップである
というだけで、古びた古典的方法という解釈ではなく、時代の洗礼を受けても生き残っている重要なものという解釈の方が正しいと思います。
日本国内のラバーダム使用率が5.4%という資料があります。
100人の歯科医師がいたら、使用しているのが5人で95人は使用していないということになります。
僕はこのデータを懐疑的に見ています。
ラバーダム防湿を使っている歯科医師は100人中5人もいない
というのが肌感覚です。
臨床はじめてから、ラバーダム防湿なしで治療をほとんどやったことがないので、逆に今は”なし”で治療はできなくなりました。
・面倒
・そこにコストをかけない(かけたくない)
・なしでもできる(精度は求めない)
・学生以来やったことがない
これが多くの歯科医師の本音だと思います。
「ラバーダム防湿してるの?えらいねぇ」
上の先生に、こんなことを言われることが結構あります。その先生は決してやってないんでしょう。
そんなにえらいことなのか?と感じているのが、こちら側の本音です。
ラバーダムしたら患者さんが苦しいでしょう?
これも時々聞かれます。確かにそういう方もいるかもしれません。
でも長らく続けてきた、こちらの意見としては
治療中は寝ている方が結構多い
ということ。
苦しかったら治療中寝られませんでしょうね。
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