2022年12月26日月曜日

虫歯は実は減っていない

 虫歯の予防を考えてみる


【虫歯は減った】


と耳にします。たしかに減った気がする。



現在、虫歯が減ったというからには、多かった時期がある。


高度成長期に砂糖の消費量が増え、特に子供の虫歯が多発したという歴史があります。


それはそうです、砂糖の消費量に比例して虫歯の数が増えるのは万国共通です。



その反省(?)から、砂糖の消費量が減り、砂糖に変わる甘味料が開発され、虫歯は減ったというのもうなずけます。


でも、手放しに喜んでもいいのでしょうか?




先日、学会に参加して「やはりそうか・・・」という発表がありました。



・日本では、子供の虫歯は確かに減っています。


・しかしながら、大人の虫歯は減っていません。


・しかも、高齢者の虫歯はむしろ増加しています。




少し穿った表現になるかもしれませんが、


・子供の虫歯は減ったけど、虫歯になる環境は変わっていない


・虫歯予備軍は相変わらず存在し、大人になってから表面化する


・虫歯になる環境は高齢者ほど悪化する


と解釈してもいいと思います。



ということは、


幼少期から成人へ


成人から高齢者へ


という時期に


何かしらの変化があり、それが原因かもしれないと睨んでいいはずです。



虫歯の大きな原因は砂糖です。


砂糖の消費量に比例して虫歯が増えます。


これは動かない事実です。


現代は、砂糖は形を変えて、液糖(ブドウ糖果糖液糖など)という形でも存在します。



特に飲料は、一気に大量に砂糖を摂取する典型でしょう。


・食事の生活のリズム

・間食の量と頻度

・甘いものや飲料のコントロール


これは幼少期に一番コントロールしやすい。


親がある程度制御できるからです。



さらに、虫歯予防にフッ素の塗布やキシリトールが場合によっては追加される。


幼少期に虫歯が少ないのはうなずけます。



このコントロールが効かなくなるはじめての時期が


高校生・大学生あるいは社会人になる時期ではないでしょうか?



行動範囲が広がり、親元を離れて、実家と全く同じ生活を続けられる人の方が珍しいでしょう。



おそらく、この時期が虫歯が表面化してくる時期だと思います。



親元を離れて、一人の行動が増え


それでも


実家と同じ食生活を送っている人


っていますか?




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