医院のホームページってたいていの医院は持っていると思いますが、姿形は様々でめちゃくちゃキレイに仕上げているところもあれば、以前からまったく変わっていないところもある。
ホームページは医院の顔だから大事と思いつつ、めちゃくちゃキレイだけど中身がなかった伝わるものも伝わらない。それとホームページがキレイだから”決め手”になったということってほとんどない気がします。(自分だけかな)
ということで、表現者は自分だけであるということは確かなので、ホームページは自分で運用できる形にしておこうと思います。
さて、掲載した写真は治療の写真です。いわゆるビフォアアフター。ウォーキングブリーチというテクニックで、外傷や歯髄(歯の神経)壊死、根管治療(神経の除去)の後に歯の内部から変色が起こり、灰色や暗色に変化したのを改善する漂白法です。
ホームページには掲載する予定ですが、ここでは
”ほら、こんなにキレイになるでしょ”
ということではなく、このケースがここまで到達するまでのエピソードを紹介しようと思います。
実は、変色しているので、変色を改善してキレイにしたい というのは主訴ではありませんでした。
当初、左側の鼻と唇の間くらいが腫れてきました。(専門的な表現だと鼻翼下部)
鼻の近くだから・・・ということで耳鼻科を受診しましたが、鼻には原因となるものがなかったため、歯も見てもらって・・・・ということで歯科医院を紹介されたそうです。
その結果、歯が原因じゃないですね・・・との結論。
もう一度耳鼻科に戻されて、原因もはっきりしないけど、腫れているのは現実起こっていることなので手術で摘出しましょう・・・みたいな話にも展開されていたようです。
CTも撮り、MRIも撮り、結局原因がわからない。
そこで耳鼻科の先生が機転を利かせて、もう一回違う歯医者にかかってみて とのことで僕のところに来てくれました。
僕の結論は 原因は歯であり、根尖病変だ となりました。
CTもMRIも撮って、歯科でレントゲンも撮って何故診断できないのか・・・・
あまり大きな声で言えないですけど、
”せっかく撮ったレントゲンをじっくり見ていない(術者が)”
じゃないでしょうか。
原因がわかれば、後は粛々と治療するだけです。
写真の変色している歯を、もう一度根管治療で感染源を除去して、しっかり消毒して、なるべく無菌化を目指し、再感染しないようにきっちり封鎖する。
2回目の来院で、本人がびっくりするくらい ボコっと腫れていたところは消えました。触れば少しシコリみたいなものはありましたが、これもいずれ消えます。
ちょうど変色が一本だけでウォーキングブリーチでかなり変色は改善できるケースだったので、根管治療の後に漂泊開始。これも3回の漂泊で隣の歯と同じくらいに改善されました。
もちろんご本人も大満足
ただ、キレイに審美的に仕上げていくことも大事なんですけど、
手術して腫れている部分を摘出して、病理解剖して 癌でも腫瘍でもないし、なんだろうね、これ?となり、原因が違うところにあるので手術の後にまた晴れる・・・みたいにならなかった方がよほど良かったのかなと思える症例でした。
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